『側弯があった場合にすること』側弯の話②
ブログ / 側弯症
こんにちは、たち接骨院の舘です!
当院はシュロスセラピストとして側弯症に対して、かなり力を入れて専門的なトレーニングを行っています。
前回、側弯症のまとめを書きましたが、今回は実際の側弯症のトレーニングの進め方や考え方を解説します。
今回の内容は、
1、正しい向き合い方
2、猫背と平行四辺形
3、装具も大事
今回の話しは側弯を改善させる具体的なトレーニングの話ではありませんが、背骨にとって悪化しやすい姿勢の生活で過ごした1年と、改善や予防を意識して過ごし方をした1年では確実に悪化リスクが違います。
今回のブログは側弯で悩んでいる方にはぜひ知っておいてほしい内容です。
1、正しい向き合い方
シュロス法は背骨のカーブをどうやってセルフトレーニングで伸ばすかを誰でも出来るようにプログラムされた画期的な運動です。
そしてこの方法で特徴的なのは、運動だけでなく日常生活の身体の使い方を学ぶこともたくさん含まれている、ということです。
その理由は簡単で、日常生活の中でトレーニング時間よりも圧倒的にその他の時間が長いからです。
思春期特発性側弯症(AIS)といわれる子供たちの側弯では、学校生活で一番長い時間は座っている時間です。
下のイラストを見ていただくと、正しい座り方をしないと背骨が不安定な状況にさらされているのがイメージできるかと思います。
詳細は今後のブログでまとめていきたいと思いますが、座り方ひとつで背骨にかかる負担が違うんだと思っていただけると嬉しいです。
側弯症は、正しい運動や正しい管理でカーブの改善の効果は十分期待できます。
残念ながら他力本願のマッサージや整体では治りません。
ここを正しく理解しないと、側弯の改善は難しくなります。
まずはシュロス法のことを正しく理解して、側弯に正しく向き合ってもらうのがとても大事になります!
2、猫背と平行四辺形
側弯症は横方向のゆがみ(偏位)だけでなく、捻じれも起こります。
シュロス法では、背骨を立体的に考えて運動療法がマスターしやすいようにプログラムされています。
そして、運動の最初のステップとしては実は、前後方向の動きからトレーニングしていきます。
なぜそこが大事なのかは、先ほどの骨の模型をイメージすると分かりやすいと思います。
前後方向の動きというのは少し表現は違いますが、イメージとしては猫背を治すような動きです。
次に、側弯の運動で特徴的なのはサイドシフトです。
身体を平行四辺形のように動かすトレーニングを行います。
一見、難しいように感じますがコツさえつかめば誰でも出来ます。
(呼吸や肩甲骨の動き、タイプ別によって細かい注意点は色々ありますが・・・)
ただ自己流ではなかなかこの動きにたどり着けないので、最初はレクチャーが必要な動きです。
3、装具も大事
シュロス法にとって、運動と装具は両輪です。
トレーニングで姿勢を整えたとしても、一日中姿勢を意識し続けることはなかなか難しいです。
だから、カーブの角度が強い場合はトレーニングに合わせて装具が必要ということになります。
(無意識の時間も装具を付けていればカバーできるため…)
また医学的に長時間の装具(ブレース)の装着は、効果があると言われています。
Effects of Bracing in Adolescents with Idiopathic Scoliosis
(小児の側弯症に対するブレースの効果についての論文、2013年)
https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/nejmoa1307337
装具と運動は両輪なので、逆にいえば、装具だけでも不十分とも言えます。
つまり、
装具に頼りっきりで運動をしないのは勿体ない。運動療法(シュロス法)も装具もどちらも大事!
いろいろと細かい説明をしましたが、今回のまとめは『手術以外にもやれること(シュロス法や装具)がある。』ということです。
側弯の方やご家族の対応をさせていただく中で感じるのは、
側弯が発覚した時に、手術以外の今できることは何かないのか漠然と不安に思っている方が多いです。
当院でシュロス法を実施された方は、こんなに細かく説明してくれたのは初めて!と喜んでいただけます。
このブログで、側弯症との向き合い方の参考になれば幸いです!
ブログの内容で質問があれば、当院のLINEやお電話でお気軽に直接ご相談ください。
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