『側弯運動の勘違い』側弯の話⑨
ブログ / 側弯症
こんにちは、たち接骨院の舘です。
久しぶりになってしまいましたが側弯についてのブログの第9弾をまとめました。
今回は、『側弯運動で知っておいてほしいこと!』についてまとめました。
今回の内容は、これを勘違いしてしまうと正しい効果が期待できないという内容です。
(しかも多くの方が勘違いしています!!!)
目次
1、歯の矯正に似てる!
2、常に意識してほしい!
3、運動以上に大事なこと
1、歯の矯正に似てる!?
歯の矯正は一般の方にもすでに認知されていて、矯正具を子供のうちに着け続けることで歯の並びを改善させます。
実は側弯症の保存療法(手術をせずに治す方法)は、歯の矯正と同じようなことを背骨で行っています。
どういうことかというと…
歯の矯正では矯正具で歯を引っ張り続けることで歯の矯正が行われます。
だから、歯の矯正具は着けたり外したりせず一定期間は矯正具をつけっぱなしにします。
側弯症でも同じようなメカニズムで背骨の矯正を行われるため、運動や装具療法で背骨に正しい刺激をかけ続けることが大事になります!
この理屈を正しく理解しないと、『筋肉が付くことでカーブが戻る』といった間違った理解をしてしまいます。
2、常に意識してほしい!
側弯治療において背骨にも良い刺激をかけ続けることが大事なことを解説しました。
良い刺激をかけ続けると背骨の中で何がおこっているのか?
思春期の側弯症では、椎間板といわれる背骨の間に挟まっているクッションの変形が関連することが分かっています。
シュロス法ではこの椎間板を引っ張り続けることで椎間板の再生を目指します。
つまり、トレーニングをしているときだけではなく、それ以外の時間も含めて椎間板の圧力をいかに減らし続けるかがポイントになります!
この理屈には論文による裏付けもあります。
例えば・・・
(論文①)
Morphological changes in scoliosis during growth. Study in the human spine(2012年)
人の子供の背骨の研究で思春期側弯症では、椎間板の楔状化(くさび型に変形)が起きていた。
簡単に言うと、『子供の側弯で変化するのは椎間板だったよ!』という内容
じゃあ椎間板にどんな刺激を与えればよいのか?
(論文②)
椎間板に圧力を加え続けることで椎間板は変性し、開放すると椎間板が再生することを証明した動物実験。
簡単に言うと、『椎間板に圧力をかけ続けると、良くも悪くも変化していた』という話。
小難しい話になりましたが結局、何が言いたいかというと、
側弯症には椎間板の変性が関与していて、圧力を減らすことで椎間板の再生を目指します。
そして、その圧力を減らすためにシュロス法や装具がある
ということです!
言われてみれば『そりゃそうだ!』と思うかもしれませんが、これ間違って理解してトレーニングだけすればどうにかなると思っている方が結構みえます。
ポイントは、『椎間板への負担を減らし続ける』です!!
では具体的に何をするべきなのか?
3、運動以上に大事なこと
先ほどの内容で、体の中でどんなことを起こすことが大事なのか?
側弯の運動は何を目的に頑張るのか?
少しイメージが出来たのではないでしょうか?
では具体的に何をすれば良いかというと、運動ももちろん大事ですが日頃の姿勢を意識的に変えることです!
最近のお子さんは座り姿が良くないです…
まずは側弯がある方にはぜひ日常生活の座り方を見直していただきたいです。
シュロスベストプラクティスでは運動指導の順番が決まっており、最初のステップは座り方や立ち方のコツを覚えることです!
基本が出来ていないと、応用編の運動は効果が半減です!
いくらトレーニングを頑張っても、学校の座り方が、椎間板の負担を増やすような座り方をし続けていたら元も子もないです!
ぜひ今回の事を忘れずに、側弯に向き合ってシュロス法を頑張っていただきたいと思います!
今回は以上です!
ちなみに…
猫背などの不良姿勢も日頃の意識が大事です!
側弯がなくても姿勢を治したい方は座り方の意識から変えてみてください!
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