『側弯と猫背の関係』側弯の話⑦
ブログ / 側弯症
こんにちは、たち接骨院の舘です。側弯の話しの第7弾をまとめました。
今回は『側弯と前後方向の動き』についてまとめます。
『前後方向の動き』というと分かりにくいですが、簡単に言えば側弯にとって猫背ではダメという話です。
厳密にいえば猫背とは少し違いますが、『猫背』と『前後方向(矢状面)の矯正』の話は似ているので、今回はその辺りを分かりやすく解説します。
目次です。
1、側弯は立体的に変形する
2、側弯は何から治すべきか?
3、なぜ猫背はダメなの?
1、側弯は立体的に変形する
側弯のレントゲンを撮る場合、正面から撮ったレントゲンで曲がっているか判断するため横方向の変形ばかりに目が行きがちです。
ですが側弯症の場合、単純に背骨が横方向だけに曲がるのではなく立体的に曲がります。
過去のブログでも説明しましたが、トレーニングとしてはいかに背骨を逆方向に動かすかがポイントです。
つまり側弯の背骨の動きを真逆に動かすためには、横方向のカーブだけでなく立体的にトレーニングをする必要があるということです!
そして立体的な動きとは何か?
立体的な動きは大きく分けて3つの動きに分解できます。
① 前後方向(矢状面)、②左右方向(前額面)、③水平方向(水平面)
治すためには、これを3方向の動きを全て矯正しないといけません・・・
シュロスプログラムは側弯のカーブのすべての向きを立体的に矯正するためのプログラムですが、その中で矢状面(前後方向)の動きは特に大事な動きとされています。
と、いうよりも前後方向の動きはシュロストレーニングの土台になる動きで、これが出来ないとその他の動きは意味がないといっても過言ではない動きです!
2、側弯は何から治すべきか?
側弯を改善させるためには、前後方向の動きがとても大事なことを解説してきました。
側弯の矯正をする上でどの順番で矯正すべきかはシュロスさんの100年の歴史からすでに発見してくれいています。
まず最初に取り掛かるのは前後方向の動きです!
前後方向というとイメージが湧きにくいと思いますが、重力に負けて背骨を丸めてしまっている状態が側弯にとってはとても悪い姿勢です。
つまり、猫背を筆頭にした背骨を丸めている姿勢をどうにかするのが最初のポイントです。
側弯の方は姿勢を良くしようと背骨を動かそうとしても、正しい動かし方が分からなくなってしまっています…
だから、こんな運動をしながら正しい動かし方のポイントを練習します。
ポイントはミゾオチの高さを背骨を前弯させることです!
ミゾオチの高さの前弯を作ることが重要ですが、間違えた動かし方をすると反り腰になってしまうのでその辺りを細かく説明しながら運動を覚えていただいています!
3、なぜ猫背はダメなの?
そもそもなぜ猫背がダメなのか簡単に紹介します。
(少々難しいのであまり深く理解しなくても大丈夫です!)
・背中を丸めると関節が不安定になる!
背骨には関節があります。その関節は背中を丸めていると緩い状態になります。
(下の写真で示したのは、左側の背骨の関節の方が重なりが甘く、右側の背骨の方がしっかりと関節がかみ合っている様子です)
関節が緩い状態で重力がかかれば、背骨にはカーブの助長するストレスがかかってしまいます。
・側弯の方は、ミゾオチの高さ(第一腰椎)が後弯していた
こんな研究があります。
『背骨の下に枕を入れて、側弯が改善するか調べた報告(2008年)』
簡単にまとめると…
子供(9~19歳)の側弯の方の多くは、胸腰椎移行部が後弯していた。
そして、その部分を(胸腰椎移行部)を枕で矯正してレントゲンを撮ったらカーブが改善していた、という報告です。
他にもたくさんの理由がありますが、側弯の改善を考える上で前後方向の動きが大事なことが分かっていただけたら嬉しいです!
(ちなみに…、実はほとんどの側弯治療がカーブのことばかり考えて前後方向の動きのことが考えられていません)
今回のブログは以上です。
側弯の運動療法はいろいろと深い考えのもと行われているので我流で対処しようとせず、ぜひ早めにご相談ください。
簡単な質問はLINEからでもある程度お返事できると思います!
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